FXは元本や利益が保証される取引ではありません。公的情報と各社の契約締結前交付書面を確認し、仕組みとリスクを理解したうえで判断してください。
FXの確定申告で、どの書類に何を記入すればよいか迷っていませんか。年間取引報告書から損益や経費を整理すると、必要な作業を把握しやすくなります。
この記事では、国内の対象FXを中心に、申告の要否、必要書類、記入例、提出・納付の手順を解説します。
複数口座や海外FXの扱いも確認し、自分に必要な手続きを整理しましょう。
税制や様式は対象年により変わるので、提出時にはその年の国税庁の案内と照らし合わせましょう。
FXの確定申告の書き方と手続きの全体像

FXの確定申告は、所得の集計から提出・納付までを一続きで考えると整理しやすくなります。
最初に、対象年のFX口座をすべて洗い出し、各社の年間取引報告書を取得します。確定した取引損益と課税対象のスワップポイントを集計し、必要経費を差し引くのが所得計算の基本です。
次に、給与などほかの所得も踏まえて申告が必要かを判断します。申告する場合は、先物取引の計算明細書でFXの所得を整理し、分離課税用の第三表や第一表・第二表へつなげます。国税庁の確定申告書等作成コーナーなら、入力内容に応じて必要な帳票が作成されます。
書類が完成したらe-Taxや郵送などで提出し、納税がある場合は別途納付します。申告書を送信しただけで、税金が自動的に引き落とされるとは限りません。
損失を翌年以降へ繰り越す場合には、追加の付表と継続した申告が必要です。利益が出た年だけ準備するのではなく、毎年の報告書、経費の根拠、提出した申告書の控えを一緒に残しておきましょう。
FXの確定申告が必要になるのはいくらから

申告の要否は、FXの利益だけでは決まりません。給与の受け取り方、ほかの所得、所得控除によって変わります。収入と所得の違いを押さえ、自分に当てはまる条件から確認しましょう。
会社員は年間所得20万円が目安
会社員の場合、給与を1か所から受け、給与収入が2,000万円以下で源泉徴収されているなどの条件を満たすと、給与・退職所得以外の所得合計が年間20万円以下なら、原則として所得税の確定申告が不要です。
判定するのはFXの売買代金や口座残高ではなく、必要経費を差し引いた所得です。FXの所得が15万円でも、別の副業の所得が10万円あれば合計25万円となり、20万円を超えます。
また、医療費控除などのために確定申告する場合は、この申告不要の扱いを使ってFXだけを省略できません。20万円以下の所得も含めて申告します。国税庁「給与所得者で確定申告が必要な人」のQ&A
扶養内や専業主婦・学生の場合の基準

給与所得者の20万円の基準を、給与のない専業主婦・学生へそのまま当てはめることはできません。所得の合計、基礎控除などの所得控除、計算後の税額で判断します。
例えば、合計所得金額132万円以下の居住者の所得税の基礎控除は、2025年分が95万円、2026年分・2027年分が104万円です。古い記事にある48万円という数字だけで申告要否を決めないようにしましょう。国税庁「基礎控除」
本人の所得税がかからなくても、家族の扶養控除や配偶者控除、健康保険の扶養に影響することがあります。それぞれ判定基準が異なるため、扶養内だから申告不要とは判断できません。
確定申告が不要になるケース
所得控除などを踏まえて納付すべき所得税が生じない場合や、前述の給与所得者の申告不要要件を満たす場合は、所得税の確定申告が不要になることがあります。ただし、損失の繰越控除を利用するなら、税額がなくても申告が必要です。
また、所得税の20万円以下の申告不要制度は、住民税にそのまま適用されません。所得税の申告をしない場合には、住所地の市区町村で住民税の申告が必要かを確認してください。
FXの利益にかかる税金と所得の計算方法

FXの課税を理解するには、所得の区分、税率、集計対象の順に見るとわかりやすくなります。ここでは、日本の登録業者を相手とする、申告分離課税の対象となる個人のFXを前提に説明します。法人名義の取引は扱いが異なります。
FXの利益は雑所得として申告分離課税になる
対象となるFXの所得は、税務上先物取引に係る雑所得等として扱われ、給与などの所得と分けて税額を計算する申告分離課税が適用されます。給与と合算して累進税率をかける一般的な雑所得とは、申告欄が異なります。
ただし、FXと名が付けば一律に同じ扱いになるわけではありません。相手方が日本の第一種金融商品取引業者や登録金融機関に該当しない一定の店頭取引などは、原則として総合課税の雑所得に該当します。
利用したサービスの所在地だけで決めず、取引の法的な区分と相手方を確認しましょう。国内FXの損益を、総合課税の雑所得欄にそのまま入力しないことも大切です。国税庁「外国為替証拠金取引(FX)の課税関係」
税率は一律20.315%で計算する

2026年分の対象取引では、所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%を合わせた20.315%が基本です。復興特別所得税は所得税額の2.1%なので、15%×2.1%=0.315%という関係です。
例えば、控除後の課税対象額が60万円なら、税率を単純にかけた合計は12万1,890円です。ただし、これは税負担の概算で、申告書にそのまま納付額として転記する数字ではありません。
所得控除や繰越損失、税額の端数処理などにより実際の金額は変わります。住民税は所得税とまとめて税務署へ納付するのではなく、原則として自治体側で計算されます。
課税対象になる利益の範囲
年間所得は、対象年に確定した売買損益や課税対象のスワップポイントなどの収入から、必要経費を差し引いて求めます。口座への入金や出金そのものは、利益の発生とは別です。
売買差益60万円、課税対象のスワップ収入4万円、必要経費4万円なら、所得は60万円です。複数回の売買で損失が出ていても、利益だけを拾うのではなく年間の損益を集計します。
スワップの課税時期は各社の付与・確定方法により異なります。年間取引報告書のどこに含まれるかを確認し、売買損益との二重計上を避けましょう。
FXの確定申告に必要な書類

作成を始める前に、取引の資料と本人情報の資料をそろえておくと、入力途中の中断を減らせます。給与がある方は源泉徴収票、所得控除を受ける方は各種証明書も準備してください。
FX会社から取得する年間取引報告書
年間取引報告書は、FX会社の取引画面や会員ページなどから取得します。対象年、口座名義、口座の種類を確認し、その年に使った全口座分を集めましょう。途中で解約した口座や、取引回数の少ない口座も確認対象です。
見る項目は、決済損益、スワップ損益、手数料などです。会社によって項目名や集計方法が異なるため、スワップが合計損益に含まれているか、手数料控除後の数字かを確認します。
年間取引報告書は計算の根拠になる資料ですが、すべてのケースで申告書への添付が必要になるとは限りません。対象年の提出書類の案内に従い、添付しない場合も後から計算を説明できるよう保管します。
経費の領収書や集計表も同じ年の資料として整理すると便利です。
確定申告書 第一表・第二表・第三表

第一表は所得や控除、税額などをまとめる書類、第二表は所得の内訳や控除に関する詳細などを記載する書類です。第三表は、FXなどの申告分離課税の所得を計算するために使います。
FXだけの申告だと思って第一表・第二表を省略したり、給与所得を入力しなかったりしないように注意しましょう。源泉徴収票の情報を含め、本人の申告全体として完成させます。
国税庁の作成コーナーでは、入力に応じて必要な申告書が作成されるため、最初からすべての空欄を手書きで埋める必要はありません。用紙を使う場合は対象年分の様式を選びます。前年の控えを参考にしても、欄番号や控除額が変わっている可能性があります。
先物取引の計算明細書と本人確認書類
先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書は、FXの収入や必要経費、所得を整理する書類です。繰越控除を使う場合は、さらに先物取引に係る繰越損失用の付表も確認します。
本人確認の準備は提出方法によって異なります。マイナンバーカードでe-Taxを利用するなら、対応する端末、カード、有効な電子証明書、必要な暗証番号を事前に確認します。
書面で申告する場合は、マイナンバーの記載と本人確認書類の提示・写しの添付など、国税庁の案内に沿った対応が必要です。書類がそろっていても暗証番号がわからず手続きが止まることがあるため、期限直前に初めて確認するのは避けましょう。
FXの確定申告書の書き方と記入の流れ

ここでは、売買差益60万円、課税対象のスワップ収入4万円、必要経費4万円で、FX所得が60万円になる例を使います。明細書から申告書へという数字のつながりを確認しましょう。実際の欄名や画面は対象年の様式に従います。
先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書の書き方
計算明細書では、取引の種類を外国為替証拠金取引などとし、年間取引報告書に基づいて決済の内容、収入、必要経費を入力します。この例では収入合計64万円から経費4万円を差し引き、所得60万円を求めます。
報告書ですでに手数料が差し引かれているなら、同じ金額を経費として再び引きません。複数口座がある場合も、口座別の内訳を残して合計額を確認します。
確定申告書 第三表(分離課税用)の書き方
第三表では、先物取引に関する収入金額・所得金額の欄に、明細書で計算した内容を反映します。この例の所得金額は60万円ですが、繰越損失や適用される所得控除があると課税対象額は変わります。
第三表の所得と明細書の合計が一致しているかを照合しましょう。給与の所得欄や、総合課税の雑所得欄へ重複して入れないようにします。
確定申告書 第一表・第二表の書き方

第一表・第二表には、氏名・住所に加え、給与、所得控除、源泉徴収税額などを反映します。給与がある場合は源泉徴収票を見ながら入力し、年末調整済みの控除を誤って重複させないようにします。
第二表の住民税に関する事項も確認してください。FXだけでなく、申告するすべての所得を入力してから、第三表を含む税額計算と照合する流れです。
FX確定申告の準備
損失がある場合の付表(繰越損失用)の書き方
今年の損失を翌年へ繰り越す場合や、過去の損失を今年の利益から控除する場合は、繰越損失用の付表を作成します。損失が生じた年、これまでに控除した額、残額を過去の申告書から確認します。
例えば前年の繰越損失20万円を今年の対象所得60万円に使うなら、控除後は40万円です。期限切れの損失や、すでに使った損失を再度差し引かないよう、発生年ごとに管理します。
確定申告書等作成コーナーを使った作成手順
作成コーナーでは対象年と提出方法を選び、給与などの情報に続いて、先物取引の入力画面へ進みます。年間取引報告書、経費集計表、前年の付表を手元に置き、画面の案内に沿って入力してください。
入力後は申告書のプレビューを開き、所得60万円などの基礎となる数字、口座情報、控除内容を確認します。送信前の保存だけで終わらず、e-Taxなら送信結果まで確認し、控えを保存しましょう。
FXの経費として計上できるものと家事按分の考え方

FXの必要経費は、収入を得るために必要な支出かどうかで判断します。取引に直接関係する手数料、相場分析のための資料代などが候補ですが、FXに少し関係があるだけで全額を計上できるわけではありません。
通信費やパソコンなど、私生活でも使うものは取引に使った部分を区分します。例えば年間通信費6万円のうち、利用時間など合理的な根拠からFXに使った割合を20%と説明できるなら、経費候補は1万2,000円です。
割合を先に決め、後から理由を付ける方法は避けましょう。
高額な機器は、購入額をその年に全額計上せず、減価償却が必要になる場合もあります。領収書だけでなく、購入目的、使用状況、按分の計算方法を残してください。
家賃や通信費などの家事関連費は業務上必要な部分を明確に区分できるかがポイントです。国税庁「必要経費の知識」
判断が難しい支出は税務署や税理士に相談しましょう。
損失が出た場合も確定申告した方がよい理由

損失が出た年は納税額がないこともありますが、申告によってその損失を税務上活用できる場合があります。同じ区分での損益通算と繰越控除は別の仕組みなので、順に確認しましょう。申告をすれば口座へ損失分が払い戻される制度ではありません。
ほかの先物取引と損益通算できる
申告分離課税の対象となるFXの損失は、同じ先物取引に係る雑所得等に属する利益と通算できます。複数の国内FX口座のほか、要件を満たす先物取引や一部のCFD取引なども対象です。
例えばFX口座Aで30万円の損失、口座Bで50万円の利益があれば、通算後の所得は20万円です。口座Bの利益だけで計算すると、全体の損益が正しく反映されません。
一方、給与、株式売買、総合課税の雑所得などと自由に差し引くことはできません。FXで損をしたから給与の所得税がその分戻る、という制度ではありません。
CFDも名称だけで判断せず、対象商品の税区分を会社の説明や取引書類で確認してください。対象外の損失を合算すると申告内容が変わってしまうため、集計表には取引名と税区分を併記すると整理できます。国税庁「先物取引に係る雑所得等の課税の特例」
損失を最大3年間繰り越せる

通算しても残った対象損失は、要件を満たすと翌年以後3年間、同じ区分の所得から控除できます。2026年の損失なら、対象となるのは2027年から2029年です。3年間のうち好きな年から数え始める仕組みではありません。
例えば損失30万円を繰り越し、翌年の対象所得が20万円なら、20万円を控除し、残り10万円を期限内の翌年以降へ繰り越します。複数年の損失がある場合は、古い年のものから扱います。
利用には損失が出た年の申告が必要で、その後も連続して申告する必要があります。取引しなかった年や利益が出なかった年も、繰越に必要な付表を付けて申告を続けます。
損失年には計算明細書と付表、控除を受ける年にも所定の書類が必要です。過去の申告をしていなかった場合は、今から当然に使えると判断せず、適用可否を確認しましょう。国税庁「先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除」
確定申告書の提出方法と納付の流れ

申告書の作成後は、提出と納付を別々に確認します。送信済みでも納付が完了したとは限らないため、必要な事前手続きと期限を確認しましょう。
e-Taxまたは窓口・郵送で提出する方法
e-Taxを使う場合は、作成コーナーなどで申告書を作り、本人認証を行って送信します。送信後は受付結果を確認し、申告書データと受信通知を保存してください。作成途中の保存データだけでは、提出の証明になりません。
書面で提出する場合は、申告書を印刷して必要書類を整え、管轄の税務署へ持参するか、郵便・信書便で送ります。郵送前には自分用の控えを確保し、送付日や追跡情報も残しておくと確認に使えます。
所得税の申告期間は原則として翌年2月16日から3月15日です。期限が土日祝日などに当たる場合の扱いや、対象年固有の案内は国税庁で確認しましょう。申告書を郵送する場合の期限の判定も、利用する送付方法によって確認が必要です。
初めてe-Taxを使う方は、端末の対応や電子証明書の有効期限を早めに確認すると、締切間際の操作トラブルを減らせます。税務署で相談する場合は、予約や相談会場の案内も先に確認してください。
所得税の納付方法と期限

所得税・復興特別所得税の納付期限は、原則として法定申告期限と同じです。利用できる方法には、振替納税、ダイレクト納付、インターネットバンキング、クレジットカード納付、金融機関などの窓口納付があります。
振替納税は事前の申し込みが必要で、引落日は国税庁が案内する日です。e-Taxで申告しただけでは振替納税の申し込みまで完了しないため、初めて利用する方は登録状況を確認してください。
クレジットカード納付には手数料がかかり、方法によって利用条件や上限も異なります。期限直前に方法を選ぶと手続きが間に合わないことがあるため、申告書を作る段階で納付方法も決めておきましょう。
納付後は完了画面や口座の引落しを確認し、申告書の控えと一緒に記録を残します。FX分の住民税については、後日自治体から示される納付方法・税額を確認します。国税庁「国税の納付手続」
複数のFX口座や海外FXがある場合の申告方法

複数のFX口座がある場合は、同じ課税区分ごとに集計します。口座ごとに確定申告を分けるのではなく、本人の申告の中で合算します。国内の対象口座Aで40万円の利益、Bで15万円の損失なら、必要経費などを考慮する前の合計損益は25万円です。
一方、海外FXの利益を国内FXと同じ欄に入れられるとは限りません。日本の登録業者に該当しない相手方との一定の店頭取引は、一般に総合課税の雑所得となり、国内の対象FXとは損益通算できません。
海外に所在するかだけでなく、業者の登録や取引区分を確認することが必要です。
損失が出た年の確認
総合課税なら給与などと合算した所得に応じて税率が変わり、国内FXと同じ3年間の損失繰越も当然には利用できません。外貨建ての報告書では円換算も必要です。
集計表を申告分離課税、総合課税に分け、各口座の収入、経費、換算根拠を整理しましょう。取引区分がわからない場合は、年間報告書と契約内容を用意して税務署や税理士へ確認すると、相談が進めやすくなります。
FXの確定申告をしないとどうなるか

必要な確定申告をしなかった場合、本来の税金に加えて負担が生じることがあります。期限後でも早めに状況を整理することが大切です。利益の出金をしていなくても、課税対象の所得があれば申告要否を判断します。
利益を生活費に使ってしまった場合も、納税義務の有無とは関係しません。
無申告加算税や延滞税のリスク
申告期限までに申告せず、納める税金がある場合には、無申告加算税や延滞税の対象になることがあります。負担の内容は、申告・納付の時期、税務署からの連絡の有無、過去の申告状況などにより変わります。
すでに申告したもののFXの利益を記載し忘れた場合と、申告書そのものを出していない場合でも、必要な手続きは異なります。前者は修正申告、後者は期限後申告など、状況に合った対応を確認しましょう。
申告期限に間に合わないから翌年分へまとめる、口座に資金がないから申告も後回しにする、といった処理はできません。納付が難しい場合でも放置せず、申告と納付の相談を分けて進めることが重要です。
自分で漏れに気付いたら、対象年の年間取引報告書と過去の申告書を用意し、不足する所得と税額を確認します。税務署から指摘されるまで待つのではなく、早めに必要な手続きを確認してください。国税庁「確定申告を忘れたとき」
税務調査が入る可能性

税務署は、金融機関などから提出される資料を含め、さまざまな情報をもとに申告内容を確認します。FX会社が税務署へ提出する支払調書などの制度もあるため、申告しなければ取引がわからないとは考えないようにしましょう。
確認の連絡があった場合に備え、年間取引報告書、経費の領収書、損失繰越の付表、円換算の計算資料などを保管します。数字が間違っていないだけでなく、その数字をどの資料から計算したか説明できる状態が役立ちます。
複数口座を使っている方は、集計対象から外れた口座がないかを確認してください。特に少額の口座、年の途中で解約した口座、スワップだけが発生した口座は見落としやすい部分です。
調査の可能性を予想して申告するか決めるのではなく、制度上の要否にしたがって対応します。連絡内容がわからないときは、資料を確認したうえで質問し、必要に応じて税理士へ相談しましょう。
FXの確定申告に関するよくある質問

最後に、申告書を作る際に迷いやすい点を整理します。未決済・住民税・集計期間は、それぞれ別のルールで確認すると混同を防げます。
未決済ポジションの含み益は課税対象になりますか?
個人のFXでは、通常、未決済ポジションの為替差益は評価上の利益であり、それだけで課税対象にはなりません。年末時点の口座評価額を、そのまま年間所得として入力するわけではありません。
ただし、ポジションが未決済でも、スワップポイントがすでに確定・受取り済みとして扱われる会社があります。為替差益が未確定だから、スワップもすべて課税対象外とは限りません。
取引画面の含み損益と年間取引報告書の損益を区別し、会社の税金に関する説明も確認してください。判断がつかない場合は、どのスワップが報告書へ含まれているかを問い合わせると整理できます。
FXの確定申告で会社に知られてしまいますか?

確定申告書そのものが通常そのまま勤務先へ送られるわけではありませんが、住民税の金額などを通じて副収入を推測される可能性はあります。申告すれば知られる、申告方法を選べば知られない、と断定することはできません。
給与・公的年金等以外の所得に係る住民税については、確定申告書で「自分で納付」を選べる場合があります。ただし、実際の徴収方法は所得の内容や自治体の取扱いによるため、住所地の担当窓口へ確認してください。
住民税の取扱いと、会社の就業規則は別の問題です。勤務先のルールを確認しつつ、申告義務がある所得は適切に申告しましょう。会社への通知を避けたいという理由で利益を記載しないことはできません。
課税対象になる期間はいつからいつまでですか?
個人の所得税は、原則として1月1日から12月31日までの所得を対象に、翌年に申告します。申告書を作った日から過去1年間、あるいは口座を開いてから1年間という意味ではありません。
年末年始は営業日や取引時間の区切りが暦日とずれる場合があるため、画面の日時だけで独自に分類せず、年間取引報告書の対象期間と会社の説明を確認しましょう。
例えば2026年分の申告には、原則として2026年中に計上される所得を集計します。年が明けてから出金したかどうかで前年の利益が翌年分になるわけではありません。取引記録と報告書を年別に保存しておくと、年度を取り違えるミスを減らせます。
FXの確定申告は手順に沿って早めに準備しよう

FXの確定申告は、報告書の収集、所得計算、書類作成、提出・納付の順に進めると、必要な作業を整理できます。まずは使った口座を一覧にし、対象年の年間取引報告書と経費の根拠をそろえるところから始めましょう。
申告要否は、会社員の20万円という目安だけで決めず、ほかの所得や控除、住民税の申告も含めて確認します。損失が出た場合も、繰越控除を利用するなら継続した申告が必要です。
作成コーナーを使う場合も、所得区分と二重計上の有無を確認し、申告全体を照合しましょう。
提出後は受付結果と控えを保存し、納税がある場合は納付完了まで確認してください。税制や様式は変わるため、対象年の国税庁の案内に沿って準備しましょう。
参考文献


