FXは元本や利益が保証される取引ではありません。公的情報と各社の契約締結前交付書面を確認し、仕組みとリスクを理解したうえで判断してください。
会社員がFXで利益を得た場合、「勤務先の年末調整で税金も精算できるのか」「年末調整の所得欄にFX利益を書くのか」と迷うことがあります。結論として、国内FXの一定の利益にかかる税金は、勤務先の年末調整だけでは精算できず、必要に応じて本人が確定申告を行います。
一方、年末調整で提出する基礎控除申告書では、本年中の合計所得金額の見積額を計算する際に申告分離課税のFX所得も考慮する必要があります。年末調整と確定申告は役割が別です。
この記事では、FX利益と年末調整の関係、基礎控除申告書の考え方、会社員の確定申告条件を解説します。国内FXの税率、損失繰越、必要書類、e-Taxでの申告手順まで整理します。
FXの税金は年末調整では精算できない

勤務先が行う年末調整は、給与から源泉徴収された所得税と、その年の給与に対する本来の税額との差を精算する手続です。
一方、国内の一定のFX取引による利益は「先物取引に係る雑所得等」として申告分離課税されます。FX会社が株式の特定口座と同じ仕組みで源泉徴収するわけではなく、勤務先もFX税額を年末調整で計算しません。
そのため、確定申告が必要な金額のFX所得がある場合は、年末調整を受けた後に自分で確定申告を行います。
ただし、年末調整の基礎控除などは本人の合計所得金額で控除額が変わるため、FX所得が年末調整とまったく無関係という意味ではありません。給与以外の所得を含めて見積額を記載する場面があります。
参考:国税庁「No.1521 外国為替証拠金取引(FX)の課税関係」
FXの年末調整と確定申告の違い

年末調整は勤務先が給与税額を精算する手続、確定申告は本人が給与以外も含めて年間所得・税額を申告する手続です。FXの損益は年末調整だけでは完結しないため、両手続の役割を分けて確認します。
年末調整は勤務先が給与の税額を精算する
年末調整では、勤務先が毎月の給与・賞与から源泉徴収した所得税について、年間給与と各種控除を使って正しい年税額を計算します。
年末調整で会社が精算するのは、主にその勤務先から受け取った給与に対する所得税です。毎月の給与から源泉徴収された税額と、年間給与・扶養・保険料控除などを反映した本来の税額との差を会社が調整します。
FX会社から得た利益については勤務先が損益を把握しているわけではないため、その税額まで年末調整で自動的に精算されることはありません。
扶養控除、保険料控除、基礎控除などを反映し、徴収しすぎなら還付、不足なら追加徴収します。FXの売買損益そのものを勤務先が計算する手続ではありません。
給与所得者はまず通常どおり年末調整を受け、その後FX所得などに応じて確定申告の要否を判断します。
FXの所得は本人が確定申告で精算する

確定申告では、FX会社の年間損益報告書などを使い、FXの確定利益・損失・必要経費を本人が集計します。
確定申告が必要な場合は、勤務先から受け取った源泉徴収票と、FX会社の年間損益報告書などを使って自分で申告します。年末調整済みの給与も確定申告書へ入力し、そのうえでFX所得を「先物取引に係る雑所得等」として分けて計算します。
年末調整を受けた後にFX分だけ追加で申告するのではなく、給与情報も含めた確定申告書の中で最終税額を確定する流れです。
国内の一定のFX所得は給与と税率を合算せず、申告分離課税で計算します。年末調整済みの給与情報も確定申告書へ入力し、最終的な所得税額を計算します。
FXで損失が出て繰越控除を利用する場合も、勤務先ではなく本人が確定申告を行います。
年末調整の所得欄にFXの利益は書く?

年末調整の基礎控除申告書では、「本年中の合計所得金額の見積額」を計算します。ここでは申告分離課税の所得も合計所得金額へ加算されます。
基礎控除申告書にFXの所得見積額を含める
国税庁は、合計所得金額について、総合課税所得だけでなく申告分離課税の所得金額も加算すると説明しています。
年末調整の基礎控除申告書では、その年の合計所得金額の見積額を記載します。ここでは給与所得だけでなく、申告分離課税となる一定のFX所得も含めて見積もる必要があります。
例えば年末時点でFXの確定利益が50万円あり、年内に大きな決済予定がなければ、その金額も踏まえて合計所得金額を見積もります。口座残高や入金額ではなく、税務上の所得見込額を使う点に注意が必要です。
国内FXの対象所得は申告分離課税なので、年末調整の基礎控除申告書で合計所得金額の見積額を出す際に考慮します。記載するのはFX口座への入出金額ではなく、年間の所得見込額です。
年末時点でまだ取引がある場合は、年内決済予定やこれまでの確定損益をもとに合理的な見積額を計算しましょう。
繰越控除前の合計所得金額で判定する

「合計所得金額」は、先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除を適用する前の金額です。
前年からFX損失を繰り越している場合は、確定申告上の課税所得と、年末調整で使う合計所得金額の見方が一致しないことがあります。例えば前年損失100万円、今年利益80万円で繰越控除により今年の課税対象がゼロになる場合でも、合計所得金額の判定では繰越控除前の金額を見る場面があります。
控除後の納税額だけを見て「所得はゼロ」と扱わないようにしましょう。
例えば前年からFX損失100万円を繰り越し、今年のFX利益80万円をすべて控除できる場合でも、基礎控除判定で使う合計所得金額は繰越控除前のFX所得を含めて考えます。確定申告で課税対象がゼロになることと、年末調整の合計所得金額判定は同じではありません。
前年の繰越損失だけを見てFX所得をゼロとして見積もらないようにしましょう。
提出後に見積額が変わった場合の対応

年末調整書類を提出した後、FX取引や給与額の変化で所得見積額が変わることがあります。
基礎控除申告書を提出した後にFX利益が大きく増減し、所得見積額の区分が変わりそうな場合は、勤務先の年末調整担当へ早めに伝えるとよいでしょう。年末調整の再計算に間に合う場合は訂正できることがあります。
最終的な所得が見積額とずれたとしても、必要に応じて翌年の確定申告で正しい所得・税額へ調整できます。提出時点では合理的な見積りを使い、後から判明した差を放置しないことが重要です。
国税庁の2026年分年末調整Q&Aでは、基礎控除申告書の記載内容に誤りが判明した場合、従業員へ訂正を依頼して適正な控除額で年末調整することが示されています。見積額が控除区分をまたぐほど変わった場合は、勤務先の年末調整担当へ早めに相談しましょう。
年末調整後に最終所得が変わった場合は、必要に応じて確定申告で正しい税額を精算します。
会社員のFXで確定申告が必要な条件

会社員の確定申告要否は、FX所得だけでなく給与収入、給与の支払先、ほかの所得を合わせて判断します。20万円という数字だけで決めず、自分がどの申告条件に該当するかを確認する必要があります。
給与以外の所得が合計20万円を超える
1か所から給与を受け、年末調整済みなど一定条件を満たす給与所得者では、給与・退職所得以外の所得金額合計が20万円を超える場合が確定申告の代表的な基準です。
給与所得者の「20万円」は、FXの利益だけを見る基準ではありません。例えばFX所得15万円に、副業の雑所得10万円があれば、給与・退職所得以外の所得合計は25万円になります。
反対にFXで20万円の利益が出ても、必要経費を差し引いた所得が20万円以下になる場合もあります。判定するときは、売上や口座利益ではなく、給与・退職所得以外の「所得金額の合計」で確認しましょう。
ここでいう20万円はFXの利益だけではありません。副業の雑所得などがあれば合算して判断します。
FXの「収入」ではなく、年間損益から必要経費などを反映した「所得金額」で確認しましょう。
給与収入が年2,000万円を超える

給与収入が年間2,000万円を超える方は、年末調整の対象外となり確定申告が必要です。
給与収入が2,000万円を超える場合は、勤務先で年末調整を完結できないため、FX所得の金額に関わらず確定申告が必要です。この場合、「FX所得が20万円以下だから申告しなくてよい」という考え方は使えません。
確定申告書を提出する以上、申告対象となるFX所得も含めて年間所得を計算します。まず源泉徴収票で給与収入を確認し、自分が年末調整の対象者かどうかから判断しましょう。
この場合、FX所得が20万円以下でも、確定申告書を提出するならFXを含む申告対象所得を記載します。「FXが少額だから記載不要」と考えないことが重要です。
給与・FX・各種控除をまとめて申告しましょう。
複数の勤務先から給与を受け取っている
2か所以上から給与を受けている場合は、年末調整されなかった給与と給与以外の所得などを含めて申告要否を判断します。
2か所以上から給与を受け取っている場合は、主たる勤務先で年末調整されなかった給与と、FXなど給与以外の所得を合わせて申告要否を判定します。副業先からの収入が「給与」なのか、業務委託の「雑所得・事業所得」なのかでも計算方法は変わります。
複数勤務先がある人は、すべての源泉徴収票とFX損益をそろえてから判断する方が誤りを減らせます。
単純な「FX20万円以下」の基準だけでは決められません。副業先が給与なのか業務委託なのかでも所得区分が違います。
源泉徴収票をすべてそろえ、国税庁の申告要件へ当てはめましょう。
FXの所得が20万円以下でも必要な確認

所得税の確定申告が不要でも、別の理由で申告する場合や住民税では取扱いが異なることがあります。「20万円以下=何もしなくてよい」と一律に考えず、所得税と住民税を分けて確認します。
医療費控除などで申告するならFXも含める
医療費控除、寄附金控除、住宅ローン控除の初年度などで確定申告をする場合は、20万円以下のFX所得も含めて申告します。
年末調整と確定申告の違い
医療費控除や住宅ローン控除の初年度など、別の理由で確定申告をする場合は、少額のFX所得も申告書へ含めます。給与所得者向けの20万円以下の申告不要制度は、「一定の条件を満たして確定申告をしない場合」の取扱いです。
還付を受けるために申告書を提出するなら、FXだけ省くのではなく、その年の申告対象所得をまとめて記載する必要があります。
20万円以下の申告不要制度は「確定申告をしない一定の給与所得者」に関する取扱いです。還付申告をするなら、その年の申告対象所得をすべて記載します。
年間損益報告書を準備し、給与だけで申告書を作らないようにしましょう。
住民税の申告は自治体に確認する
所得税で確定申告が不要でも、住民税について申告が必要になる場合があります。
所得税の確定申告が不要でも、住民税まで自動的に申告不要になるとは限りません。自治体は所得税とは別に住民税の申告ルールを案内しています。
特にFX所得が20万円以下で所得税の確定申告をしない場合は、自分の住民票がある市区町村の公式案内を確認するとよいでしょう。確定申告を行えば税務署から自治体へ情報が連携されるため、別途住民税申告が不要になるケースもあります。
住民税の申告方法・期限は市区町村が案内しています。FX所得が20万円以下だから税務手続がすべて不要とは限りません。
確定申告をしない場合は、居住自治体の公式サイトや税務担当窓口で確認しましょう。
国内FXの課税方法と税率の考え方

国内の一定のFX取引は「先物取引に係る雑所得等」として申告分離課税の対象です。給与などの総合課税所得とは税額計算を分けるため、同じ「雑所得」という言葉だけで扱いを判断しないことが重要です。
対象取引は申告分離課税で計算する
国税庁によると、一定のFX差金等決済による所得は、ほかの所得と区分して所得税15%・地方税5%で計算します。
一定の国内FXは、給与所得へ足して累進税率をかけるのではなく、「先物取引に係る雑所得等」として別枠で税額を計算します。給与が500万円でも1,000万円でも、対象FX所得そのものへ適用する基本税率の仕組みは同じです。
ただし、国内業者を使っているから自動的にすべて同じ扱いになるとは限りません。取引が国税庁の示す対象要件に該当するかを確認しましょう。
給与所得の累進税率と直接合算して所得税率を決める仕組みではありません。2026年分は所得税に復興特別所得税も加わります。
国内FXと海外業者の取引では税区分が異なる場合があるため、利用業者・商品を確認しましょう。
参考:国税庁「No.1522 先物取引に係る雑所得等の課税の特例」
所得税と住民税の適用年を確認する

税制は改正されるため、申告する所得が何年分かを確認することが重要です。
税率や控除制度は改正されることがあるため、「いつの所得を申告するのか」を先に確認する必要があります。例えば2026年中に確定したFX損益は2026年分として扱い、翌年に確定申告します。
翌年から税率や控除が変わる制度があっても、前年分の所得へさかのぼって同じルールを使うとは限りません。国税庁のページでは対象年や法令基準日を確認してから使うと判断しやすくなります。
国税庁は2027年分以後、復興特別所得税率の変更と防衛特別所得税の導入を案内しています。2026年の申告へ将来年分の税率を適用しないようにします。
年末調整の基礎控除額も2026年12月施行の税制改正があるため、その年の現行様式を使用しましょう。
参考:国税庁「令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について」
FXの課税対象となる所得の計算方法

FX所得は年間の確定損益、スワップ、必要経費、複数口座の損益を整理して計算します。口座残高や入出金額ではなく、課税対象となる確定損益を起点に集計します。
決済損益とスワップの確定時期を確認する
通常、未決済ポジションの評価損益と決済済み損益は分けて考えます。
FXの損益を集計するときは、画面上の評価損益ではなく、FX会社がその年の確定損益として集計した金額を確認するのが基本です。特にスワップは、建玉を決済するまで確定しない方式と、保有中でも受払いが確定する方式があり、会社によって扱いが異なります。
年末時点の画面だけで税額を判断せず、年間損益報告書の計上方法を確認しましょう。
スワップはFX会社によって保有中に確定口座へ反映できるかなど仕組みが異なるため、年間損益報告書を確認します。画面の「累計スワップ」だけで課税時期を判断しないことが重要です。
FX会社の税務案内と年間取引報告書をもとに整理しましょう。
取引に必要な経費だけを差し引く

FXの所得計算では、取引に直接必要と認められる費用を必要経費として検討できます。
必要経費として差し引けるかどうかは、「FX取引のために必要だった支出か」を説明できるかが基準になります。例えばFX専用の有料情報サービスは関連性を説明しやすい一方、私用でも使うスマートフォン代を全額FX経費にするのは不自然です。
共用費は利用割合を合理的に分け、領収書やカード明細と一緒に按分根拠を残しておくと確認しやすくなります。
書籍・情報料・通信費などは取引との関連性を説明できる範囲で計上します。私用と共用する通信費・PC代などは合理的に区分します。
領収書・カード明細・按分根拠を保存し、判断が難しい費用は税務署・税理士へ確認しましょう。
複数口座の年間損益を合算する
対象となる国内FX口座を複数使っている場合、同じ先物取引に係る雑所得等の区分で年間損益を合算します。
国内FX口座を複数使っている場合は、一社ごとの利益・損失だけで判断せず、同じ税区分に該当する年間損益をまとめます。例えばA社で50万円利益、B社で20万円損失なら、単純には差額30万円が計算の出発点です。
口座ごとに別々に税率をかけるわけではありません。年明けに各社の年間損益報告書をそろえ、合算表を作っておくと申告時の漏れを防ぎやすくなります。
一社で50万円利益、別社で20万円損失なら、単純には差額30万円が対象所得の計算材料です。ただし、税区分が異なる海外FXなどを同じ理由で合算しないようにしましょう。
各社の年間損益報告書を口座別に保存すると確認しやすくなります。
申告準備の手順
FXで損失が出た年の確定申告

一定の国内FXで損失が出た場合は、同じ区分内の損益通算と3年間の繰越控除を利用できる可能性があります。繰越控除は申告を継続するなどの要件があるため、損失年から書類を残しておくことが重要です。
通算できる先物取引等の範囲を確認する
先物取引に係る雑所得等で生じた損失は、同じ「先物取引に係る雑所得等」の所得と通算できます。
FXで出た損失は、何とでも自由に相殺できるわけではありません。一定の国内FX損失は、同じ「先物取引に係る雑所得等」に該当する利益とは通算できますが、給与所得や通常の株式譲渡益とは別枠です。
例えばFXで50万円損失、給与所得で500万円あっても、給与所得を450万円へ減らす計算にはなりません。損益通算を考えるときは、商品名ではなく税務上の所得区分を確認しましょう。
一方、給与所得や通常の株式譲渡益とは通算できません。「投資で出た損失」という理由だけで異なる税区分を相殺しないことが重要です。
対象商品を確認し、計算明細書へ正しく記載しましょう。
3年間の繰越控除は継続申告が必要
対象損失は一定の要件で翌年以後3年間繰り越せます。利用するには、損失が出た年に確定申告し、その後も必要な申告を継続します。
取引しなかった年や利益が少ない年でも申告が必要になる場合があります。前年の申告書控えと繰越残高を保存しておきましょう。
参考:国税庁「No.1523 先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除」
FXの確定申告で準備する書類

申告前に、給与・FX・必要経費・本人情報に関する資料をまとめます。複数口座や前年からの繰越損失がある場合は、対象年と口座を分けて整理すると集計しやすくなります。
源泉徴収票と年間取引報告書
会社員は給与の源泉徴収票の内容と、FX会社の年間損益報告書を準備します。
複数のFX口座がある場合は全社分を取得します。A社で利益、B社で損失が出ている場合、片方だけでは年間のFX損益を正しく把握できません。
報告書を保存するときは、対象年と口座名がわかるファイル名にしておくと集計しやすくなります。前年から損失を繰り越している場合は、今年の年間損益だけでなく、前年の確定申告書控えや繰越残高も同時に確認しましょう。
前年から損失を繰り越している場合は前年の確定申告書控え・付表も確認します。紙の添付が不要な資料でも、入力内容の根拠として手元に保存しておきましょう。
必要経費の証拠と本人確認書類
必要経費を計上する場合は、領収書、カード明細、契約書などを保存します。e-Tax利用時はマイナンバーカードなど、申告方法に応じた本人確認・認証手段も準備します。
経費の按分を行う場合は、利用時間・用途など計算根拠も残します。例えば自宅のインターネット回線を私用とFXの両方で使っているなら、全額をそのままFX経費にするのではなく、実際の利用状況に応じて区分します。
領収書だけでは按分理由まではわからないため、「FX利用20%」など採用した割合と理由を簡単にメモしておくと、翌年も同じ基準で処理しやすくなります。
申告直前に探すのではなく、年中から整理しておくと作業しやすくなります。
FXの確定申告と納税を進める手順

年間損益・経費を集計し、確定申告書等作成コーナーなどで申告書を作り、期限内に提出・納税します。入力後は給与・FX・繰越損失がそれぞれ正しい区分へ反映されているかを確認します。
所得と経費を集計して申告書を作成する
まず各FX会社の年間損益を集計し、必要経費を差し引きます。国内FXの対象所得は、「先物取引に係る雑所得等」の計算明細書へ入力します。
給与所得、各種控除、FX所得を申告書へ反映します。入力後は、源泉徴収票の給与・源泉徴収税額、FXの年間損益、必要経費、前年からの繰越損失が、それぞれ元資料と一致しているかを一度照合するとよいでしょう。
特に複数口座を使っている場合は、最終的なFX所得が各社の損益合計と整合しているかを確認すると、入力漏れや符号の間違いを見つけやすくなります。
損失繰越を使う場合は繰越損失用の付表も確認しましょう。
e-Taxなどで提出して期限内に納税する
申告書はe-Taxや税務署への提出などで申告できます。申告後は所得税の納付期限と納付方法を確認します。
FXでは利益から税金が自動徴収されていないため、利益の一部を納税資金として残しておく方法があります。所得税だけでなく、後日負担する住民税も考慮して資金管理しましょう。
FXの年末調整と確定申告を正しく準備しよう

FXの税金は、勤務先の年末調整だけでは精算できません。国内の一定のFX所得があり申告要件に該当する場合は、自分で確定申告を行います。
一方、年末調整の基礎控除申告書では合計所得金額の見積額を記載するため、申告分離課税のFX所得も考慮します。合計所得金額は先物取引の損失繰越控除前で判定する点にも注意しましょう。
会社員の20万円基準だけで判断せず、給与収入、ほかの所得、還付申告、住民税も確認します。年末までにFXの確定損益を把握し、年間損益報告書・経費資料を整理しておくと、年末調整の見積りと翌年の確定申告をスムーズに進めやすくなります。
参考文献


